北竜町農家のなんとなく

北海道北竜町の農家がほそぼそ考えたこと。

垂れ流す趣味。アーティスト矢野絢子さんについて

 最近、タバコを減らそうとiQOSにしてみました。いいものですね、りんちくです。

 今回は完全に趣味の話です。超オススメアーティスト矢野絢子さんについてです。「あっそ」と思って読まない人も、貼ったこれだけでも聞いてみて下さい。マジで。ピアノの弾き語りを中心としたシンガーソングライターです。力強い歌声と、素直ながら深く心を揺さぶる歌詞、というより詩といったほうがしっくりくるかもしれません。人を選ぶかもしれませんが、私は磔になるほどぶっ刺さりました。

 

https://youtu.be/uWP4CGYMzIU?si=rJ4Y-d9YOmwp8FiD

https://youtu.be/aQpRwt-I998?si=9c_xxA4vf1KwvEHV

 

 入口として紹介したい曲は無尽蔵にあるのですが、とりあえず2曲、YouTubeで拾えたものだけ。御本人がYouTubeライブ配信もしていますし、アーカイブが残るものもあります。今年の夏の甲子園に初出場した高知中央高校の校歌『僕らの学び舎』も手掛けており、校歌としては非常に珍しい曲調が注目を集めていました。その影響か、『ニーナ』がバナナマンさんのラジオで、なんとフルで流れたと風のうわさ(X)で聞きました。この11分超の大作が……!(この歌については、近日ひたすら語った記事を公開予定です)

 

 この方、高知を中心に活動されているアーティストなのですが、以前はメジャーデビューもしており、Mステでタモさんと話したりもしてました(私は全然知らなかったのですが)。ひょっとすると超名曲『てろてろ』などは聞いたことがある方もいるかもしれません。今回は、初めて行ったライブの思い出を書きます。需要なぞ知ったこっちゃあありません。

 ※記録がないので、曲目、MC、会場の雰囲気諸々は記憶のものです。正確ではありませんのでご了承を。

 

 私がこの方の曲に出会ったのは、大学生だった2010年ころでした。寮に住んでいた時に、同室の先輩がよく聞いていたので、凄く耳に残ったのです。ちょうどバイト代があったタイミングで札幌に来られたので、一人でライブに足を運んでみました。このライブは、今でも体に刻み込まれているように思います。

 会場は大通り沿いの小さなライブバー。ワンドリンク制の3500円ほどだったと記憶しています。開演の15分前くらいに到着し、雰囲気のいいBGMのかかる明るい店内に入ると、入口近くの前から2列目あたりの椅子に腰掛けました。観客は2、30人ほど。頼んだハイボールを飲んで、少し疲れていて眠かったのでウトウトしかけた頃に、BGMと明かりが落ちました。そして、スポットライトに照らされてトコトコと矢野絢子さんが登場。ピアノにつくと、すぐに演奏が始まりました。

 なんとなく、最初の印象は「凄く上手な子どもが遊んでるようなピアノ」に聞こえました。楽しげな空気のなか、ほんの少しの緊張が混ざっているのを感じた気がします。前奏が終ると大きく息を吸い、次の瞬間には小さなライブバーがぶっ壊れるかと思うくらい、空気が震えました。肌が痛くなるほどの声量で、脳の奥にねじ込まれるような詩の世界。軽い気持ちで行ったライブでしたが、一瞬も取りこぼさないよう、必死に聞いていました。

 可愛らしくポロンポロンとピアノを鳴らしながら、なんか手稲の方にいい温泉があったとかの気が抜けるMCで、すこし落ち着いたと思ったらまた気が向いたかのように演奏に入る。『ゼンマイ仕掛け』が始まると、全員が緊張で固まったかのようになりました。歌い終わると「全然予定してなかったんだけど、なんで『ゼンマイ仕掛け』歌ったんやろ?」ととぼけたような語り。また演奏に入り、『一人の歌』が始まった瞬間、奥に座っていた美人なお姉さんが口を抑えてボロボロと泣いているのが目に入りました。音楽を浴び続けていたら、あっという間に時間は過ぎていきました。確か最後は『青いブーメラン』。前奏とともに「今日は幸せに歌えました。皆の耳があったから」という締めの言葉とともに、夢のような時間が終わりました。

 なんだか虚脱感の様なものを味わいながら、帰路はまさにバケツをひっくり返した様な雨。サインをもらったCDを守りながら、芯まで濡れて寮へと帰りました。

 

 こんなライブの経験を経て、東京や福岡に住んでいた時も仕事を早めに抜けて度々ライブへ行きました。どのライブもかなりリラックスして臨んでいらっしゃる様に見えました(バイオリンのシマフミさんもいることが多いのもあるかと思いますが。シマフミさんめっちゃ美しいです)。今思うと、この最初のライブは比較するととびきりの緊張感があって、それ故の凄みみたいなものも感じた様に思えます。どちらも代えようのない素晴らしさです。

 10余年たった今も機を見て足を運んでいるのですが、先日旭川に来られたライブは、なんと私を入れて観客3人。なんという贅沢。なんかゆっくり話せて感無量でした。北海道にはこれからの毎夏くるつもりとのことでしたが、また来て下さるのでしょうか……?

 

 今後、この方の曲それぞれを聞いて私が感じた素晴らしさも記事にしたいです。誰も読まなくても全く構いません。垂れ流します。この方、200曲以上あって、語りたい曲がめちゃくちゃあります。記事のネタには一生困らない。

 本日は以上です。一応、最後にiTuneでも貼って終わります。閲覧頂きありがとうございました。

矢野絢子

  • ポップ

前、北竜でボドゲ会を始めたんです。

 9月ですよー!日はみるみる短くなっていくのに、この暑さときたらやってられません。どうなっているのやら……りんちくです。

 さて、私は北竜町にUターンしてきた翌年の2018年から、夫婦で北竜ボードゲームというものを開催してきました。謎解き「向日葵に聞く物語」も、この名前で主催しています。コロナ禍に加えて息子が誕生したこともあり、もう3年くらい休止してますが、今年は冬になったら再開したいと思っています。今回はその経緯の話でも。


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 こんな感じ。このサイコロくん(仮名)はお気に入りです。

 

 前職で福岡に住んでいた頃、仲間とハマったのがボドゲ沼への入口です。よくカラオケのフリータイムに入って、即座に画面を消してテーブルを囲んでボドゲで遊んでました。(余談ですが、妻ともそこで出会いました。)東京でもボードゲームバーなんかに行けば、いつでも遊べました。

 しかし、北竜町にUターン後はなかなか遊び相手もいません。なので、夫婦でよく一番近間だった旭川ボードゲームスペースに遊びに行きました。何度かいくと、近所に住んでいることが発覚した友人ができたので、そこからは自宅会をぼちぼちやっていました。

 しかしこの田舎の地域でも、近間に愛好家かいたのは、正直驚きました(皆さん、失礼。)。せっかくこれだけボードゲーマーがいるのに、町内外の大半の人は、ボドゲに触れる機会がないままなのはなんかもったいない。何より、妻を中心に鬼のように買い漁ったボドゲが最大400タイトルほどに膨れ上がり、大半眠っている状態です。それで、よし、ボドゲ会を開こう!と思ったわけです。やはり、ボドゲにはもっとムーブメントを起こすポテンシャルがあると、私は信じております。少しでも人口が増えれば、その分遊ぶチャンスも増えるってもんです。(実はその計画中に、隣町の沼田町でもボドゲ会が立ち上がり、先を越された感じがして悔しかったです。)

 さて、ボドゲ会のざっくりした雰囲気を順番にご紹介します。

①場所と形態

 ちょうど北竜町に、コミュニティスペースを併設した商業活性化施設『ココワ』が完成したので、勢いづけを応援する意味も込めてそこを利用することにしました。

 開催は土日のどちらかで、時間は13:00〜19:00の入退場自由。小学生中学年以下は、保護者同伴としました。会議室は有料なのですが、とりあえずカンパ缶を置いて細々と続けていました。

 最初は町内にポスターで呼び掛け、友人や知り合いに声をかけて人を集めました。


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こんな感じ。大人から子どもまで15〜20人くらい来てくれて、かなり賑わいました。農繁期を除いて月一回、年6、7回くらい開いていますと、毎回20 人ほど参加して頂けるという、なかなか面白いイベントになっていたと思います。

②ラインナップ

 幅広い層に楽しんでもらえるよう、予めなんとなく勧めるゲームも妻と話しておきました。

 ・低学年向け

  「猫とネズミの追いかけっこ」「ドブル」

 ・高学年以上初心者向け

  カタン」「宝石の煌めき」

 ・ゲーマー向け

  アグリコラ」「グレイトウエスタントレイル」

 ・展示用見せゲー

  「サイズ」「ミステリウム」

 ・パーティ系

  「Bring Your books」「テレストレーション」などなどなどなど、ざっくりわけつつ50種くらいにしました。

③運営

 割と自由でした。基本的に来た人を、ボドゲ経験に合わせて適当なゲームをインスト。覚えのある人は自由に遊んでもらって、なにかあったら声をかけてもらう感じでした。

 うまく行ったのは、友人がかなり気さくないい人ばかりで、適したゲーム、やりたいゲームのインストから人合わせまでやってくれたことが大きいです。私達夫婦2人は手持ち無沙汰の人や初めての人にかかっていても、会場は問題もなく回るという、ある意味でかなり理想的なボドゲ会になっていたと思います。(終わったあとは、場所を移しての二次会で夜まで遊んでいました。だって、私や妻が遊べていないんですもの。これはいけません)

 

 コロナ禍で中止になるまで、開催は確か14回だったかな?続けていくたびに盛り上がっていく感じが、とてもやりがいのあるものでした。参加常連となった当時小学生だった女の子が、大人たちと中量級〜重めまで囲むようになったのは大変嬉しい光景でした。

 マンネリ化しないように毎回、違うゲームを持っていったり、人狼ゲームをしたり、謎解きゲームを持っていったりしていました。個人的には、ゲームをいくつか大会形式にしたり、段位認定みたいなことをしたりすると面白いんじゃないかと思案中です。

 

 というわけで、また少しずつ町民、町外の方も混ざって楽しく遊べるといいんじゃないかな、と思っています。仕事が片付いて雪が降る頃、復活の狼煙をあげたいと思います。

 

 今回はこれくらい。ボードゲームってなに?何がいいの?という記事も合わせて書いているところなので、その内公開します。また、個別のオススメも(ボードゲーマー諸氏には退屈に違いありませんが)今後、少しずつ記事にしたいと思っています。

 以上、閲覧頂きありがとうございました。

謎解き企画やりました⑤制作過程などなど

 ようやく涼しくなってきました。今日は真面目に草刈りできました。神社のまつりも終わって、いよいよ秋ですね。

 さて、今回は謎解き制作についての紹介です。とはいっても、今回はもう基本的にCLAYSTONE様に一任しました。1年目ですし、デビュー作とはいえ、メンバーの方は他の観光地での周遊謎解きを制作したご経験もおありでしたし、基礎となる情報と条件だけお伝えして制作をお願いしました。条件としてはざっくりと

①ひまわりの里を歩いて楽しめるもの

②極力、当日の人員が必要ないもの

③初見の人も謎解きファンも楽しめるもの

④観光センターの利用促進、北竜町のPRに繋がるもの

といったものです。それぞれ詳しくみてみましょう。

 は当然なのですが、特徴的なのはひまわりの里にあるデッドスペース。「ノンノの森」や桜並木など、期間中にすら利用者がほとんどいないスペースがかなりあります。こうした箇所の有効活用に繋げたいという思いもありました。

 は、私自身が農業で飯を食っているので、それに差し障りがないようにしたいということがありました。空いた時間に行くのは全く構わないのですが、流石に防除の時期とも重なるため、出突っ張りとはいきません。今年は期間中、田んぼに水を入れるパイプラインが爆発するという前代未聞の事態も起こったので助かりました……

 は基本ですが、とても難しい設定です。個人的な偏見をいえば、観光地の謎解きって、買ってやるくらい面白いのが少ないと思うんです。謎解き好きならばそれを目的に足を運ぶこともありますが、私は少しがっかりしたこともあります。かと言って、ひまわりの里の観光客に対してガチガチの謎解きがヒットするのかは未知数です。なので、とりあえずデータもないので、手軽さ重視とやりごたえ重視の2コースを用意してもらうように依頼し、そして本格派の方には両方買うと挑戦できるガチの難問ギミックが欲しいとお願いしてみました。そしてしっかり大満足のものを用意して下さいました。

 は、前回までの記事の通り。ここでは、こちらから合言葉を記入して投書すれば特産品が当たるようにすること、そして観光センターで利用できる300円割引クーポンの同封を提案しました。こうすることで、謎解きの途中に観光センター内で休憩するような格好になれば、自然と利用者は増えると考えたわけです。

 こうして、CLAYSTONE様からは雪解け前に、

向日葵に聞く物語

のご提案を頂くことになりました。

 私は相談しておきながら、どうやってひまわり畑で謎解きをやるのかさっぱりでしたが、なるほど。これだけのことができるのかと感心しきりでした。

 残す制作過程は、ほとんど書くようなことはないように思えます。色々と設置しなくてはいけないものがありましたので、役場や「世界のひまわり」を担当している中学校などに通いながら、全ての謎ギミックが仕掛けられるように調整していたくらいです。面倒でしたが、まあ手間だけ…といった具合でした。そして、宣伝関係などに取り組みつつ、本番を迎えるに至りました。

 基本的に3月中旬〜6月上旬までは農繁期なので、CLAYSTONE様からの提案に目を通しながら打ち合わせるということ以外はほとんどできませんでした。余談ですが、この間に盲腸で入院して手術したり、農業関係で大きなミスをしたり、開催当日に前述のパイプライン爆発事件が起きたり、期間中に台風で設置物がぶち壊された上、稲が風でぶっ倒れたりと、割と散々な1年でした。無事に開催できただけでも喜ばしい……

 かくして、今年の夏に開催した『向日葵に聞く物語』のお披露目へとつながったわけでした。

 

 というわけで、制作の話はだいたいこのくらいな感じがします。これ以外にもし興味がある方がいれば、コメントでもXでもなんでもいいのでご連絡を頂ければ、もう少しちゃんと話します。そのうちブログの問い合わせフォームでも作ろうかと思います。謎解き企画の連投は一旦ストップして、あとはぼちぼちブログを続けて行こうかと思いますので、興味のある方は引き続き宜しくお願いします。

 それでは、今回はこのあたりで。閲覧頂きありがとうございました。

謎解き企画やりました④制作依頼だ!

 先日、草刈りをしてスポーツドリンクを飲むと、塩っぱかったです。これはいけませんね、りんちくです。

 

 さて、前回の記事で実現への根回しはまあまあの感じで進めましたが、肝心要の謎解き制作についてはまだ触れていませんでしたので、今回はそれを中心に書きます。

 まず、謎制作については端から自分で作るつもりなど毛頭ありませんでした。自分で北竜ボドゲ会などの場でいつかやりたいとストックしていたネタはありますが、当然ながら周遊謎解きはデザインからアイディアまで全く違うスキルが必要です。Xなんかでの「謎解き考えました」の投稿ならまだしも、観光地で販売するに耐えられるものが作れるとは全く思えませんでした。また、北竜町に関わってくれる人材がいれば、それは今後の町にもプラスになると思いました。

 というわけで餅は餅屋、謎は謎屋。プロに頼ろうとしますが、どう依頼して良いものか、手順も窓口も予算感も正直さっぱりでしたので、勉強しながら手探りの取り組みとなりました。

 はじめは、近隣市町村で軽めの掲示物を利用した謎解きをしていたのを見たことがあったので、電話で問い合わせてみることにしました。規模的には自作だろうと予想して電話すると、やはり的中。かなり気さくな方もいたので話してみましたが、周遊謎解きを作ってくれそうな相手ともなると皆目見当がつかないとの声も。そりゃあそうだ。やろうとして企画書まで書いた私がそうですもの。

 なにか参考にならんかと他の周遊謎解きを見ると、制作には一度ならず聞いたことのある脱出ゲームなどのビッグネームがずらり。流石に個人で頼むようなものではないだろうと、他の方法から探してみることにしました。他に謎解き開催経験談についてのブログなどの記事を調べてみると、イベント型の相場や請け負い先みたいなのがヒットしたので色々読んでみることに。ですが、周遊型の、しかも観光地で、となるとなかなか見つからず。そりゃあ、周遊謎解きなんて個人でなんて頼まんよな……。一週間くらいは記事を読んだり、ビッグネームに依らない道内の謎解きの主催者に問い合わせたりしてみましたが、大概は自作、多くとも2、30人規模を想定したのもので、なかなかイメージが掴めない状態になりました。

 そして、なんだかもう知見集めは無理な雰囲気になったので、11月ころからとりあえず動いて見ることに。はじめは無料の企業マッチングサービスに問い合わせてみることにしました。マッチングの要件は、要約すると

①観光地での周遊謎解きキットの作成を依頼したい

②観光地の有効活用、地域振興を目指すもので、地域の特色などを理解した上で取り組んで欲しい

③販売方法や謎解きの形態に制限があるので、予算の見積もりを含めた条件以前に、まずその趣旨と形態について可能か相談させて欲しい

といったもので相談しました。

 流石マッチングサービス。数日で「マッチングしました」との連絡が来ました。が、全て「謎解きイベントということで、宜しければ見積もりをお出しします」という判を押して署名を変えただけみたいなものが4通でした。BOTか!?とりあえず条件が伝わっていなかったら嫌なので、上記の形態や趣旨について相談したいという旨の返信をしましたが、尽く返信なし。BOTか!?まあ、元々場違いだとは思っていたのですぐに忘れることにしました。(本当に忘れていましたが、春間近の4ヶ月後に1通だけ返事がきてました。タイムカプセルかよ)

 埒があかないし調べるのももう面倒くさいので、もう「謎解き 制作」でググってぶつかったところに電話、メール作戦に切り替えました。大手は予算などおっかないところもあるので避けて、サークルなどを中心に問い合わせてみましたが、かなり話を聞いてくれるところもありました。やはり実感したのは、しっかり趣旨から話を聞いてくれるということが一番重要だということでした。これでなんとか、選定するための数件を見出すことができました。

 そして自分なりに、その中で一番地域振興と周遊謎解きということをしっかり理解してくれたように感じたのが、今回大車輪どころかジェットエンジンの様に制作に取り組んで下さった、

CLAYSTONEさん

だったのです。なんと今回がデビュー作ということでして、後に「なんで実績もないうちに頼んでくれたんですか?」と聞かれましたが、こうした理由です。つまり、ざっくり言えば片っ端から聞いてみるなかでたまたまぶつかって、なんだか良さそうな気がしたということです。なんかすみません。こっちとしては下調べせずにサイコロで買った馬券が大化けした感じで運が良かったです。

 というわけで、制作者様も決まり、これで打ち合わせをしながら夏まで制作に取り組み(と言っても、私はチェックくらいですが)、販売にこぎつけることになったわけです。

 

 ひとまず、謎解き実施準備までは書き終えたので、ここまでとします。もしこのブログを見つけて、もう少し詳しい話を聞きたい人がいらっしゃれば、気兼ねなくコメントでもXでもLINEでも電話でもなんでもどうぞ。

 

 さて、次回からは、制作についての話なんかもできる範囲で続ける予定です。ですが、ブログ継続のモチベーションアップの為に心の吐瀉物みたいな趣味の話も書き出しているので、そっちもあがるかもしれません。ブログ名通り、なんとなく書いていきます。

 それでは、閲覧頂きありがとうございました。

謎解き企画やりました③制作までの下準備

 どうも、こんにちは。今年の夏はバグっていますね。暑すぎです。

 

 さて前回、記事で北竜町ひまわりの里で謎解きをやろうという提案に至る考えを書きました。書き忘れていましたが、謎解きの提案、企画書持ち込みが、稲刈りが終った10月ころ。そこから謎解きの具体化へ向けた町内の体制づくりと、なにより重要な制作依頼を進め始めました。

 

 まずは町内についてです。実施にあたっての許可に関わるものについての根回しは、なるべく早くスタートしました。本来、ひまわりの里関連が動き出すのがその年の4月あたりなのですが、流石になにも用意する暇や謎解きについて説明する機会がないので、観光関連の団体には役場に企画書と話を通した後、すぐに説明に向かいました。役場から話が行った時にスムーズになったほうが、こちらとしても説明にいちいち呼ばれることもないし、結局楽になったように思います。

 次に実動にあたり、一人ではかなり大変そうなので、私は農協青年部に頼れないかと考えました。というのも、コロナ禍でひまわりの里における青年部活動はかなり縮小しており、なにかひまわりライスをPRする場を作りたいという思いがあったのです。そこで、青年部でひまわりライスの看板を作り、それを謎解きの鍵に使ってもらうという作戦を提案し、会議(飲み会)に持ってみました。特に反対もなく、思ったよりも好意的な意見が多かったのが救いでした。一安心とはいきませんが、少しずつ先が見えてきました。

 これで、あとは一番肝心要となる謎解き制作に向かいます。端から自分でやるつもりなど毛頭なく、当然プロに任せるつもりでした。ですが、やはり個人の主催となるとあまり例がないのか、頼む相手もどこにあるかさっぱりです。何件か小規模で謎解き企画を実施した町外の団体に聞いてみたところ、(規模感的に当然だとは思いましたがやはり)自作がほとんど。これは骨が折れそうだ……

 

 もう少し進んだところまで書こうと思いましたが、もしかするとちゃんと一本個別の記事にした方が、謎解き企画をこれからやろうと思って読んで下さる人には読みやすそうなので、かなり薄口ですが今回はここまでにしておきます。

謎解き企画やりました②謎解きが良さそうな気がする!

 こんにちは、りんちくです。稲刈りが例年より早く見えてきました。それまでに謎解き開催までの経緯をブログにできるのか!?頑張ります。

 さて、前回はひまわりの里についてダラダラと書きました。今回は、なぜ謎解きをやろうという考えに至り、町に提案することにしたのかのまとめです。

 

 まず、最初に私の頭にあったのは、ひまわりの里の物足りなさです。前提として私は、里には常設でもっと全体を楽しめる企画が欲しいと、以前から、多分中学生くらいから思っていました。

 というのも、私も花畑が綺麗だと思う感性くらいは持ち合わせておりますが、そんなに長く楽しめるタイプの人間ではありません。結構すぐに飽きます。北海道の花畑といえば!の富良野のファーム富田にも行きましたが、近付こうが声を掛けようが、ラベンダーは動かないし腹も膨れないので、「もう見た」と脳が認識するとすぐに売店に目がゆきます。極端な話、ひまわり畑も私にとって、到着の10秒後くらいに目的を達成してしまい、感動はクライマックスを迎えてしまうのです。

 ですので、やはりなにかアトラクション的な体験が欲しいと思いました。むしろ私には、他の目的の道中の方が、一度頭から離れた風景がまた目に飛び込んでくるような感覚があり、到着したその時よりも、ひまわりの美しさが際立って見えるのです。捻くれた感性かもしれませんが、どうでしょうか?

 そんなこんなで、なにかやりたい……と考えると、趣味の謎解きが閃いたわけです。そこには、別に色んなアイディアや様々な可能性を考慮する過程は何一つありませんでした。だって楽しいんですもの!ひまわりも綺麗だし!ということが全てですね。至極単純です。どうせ町内にそんなに好きな人も多くないだろうし、もしいたとて開催してくれるとも思えませんので、えいや!と始めた次第です。

 

 さて、そこから謎解きを実現させるための理屈づくりがスタートします。里全体を使いたいので、各機関の協力がなければ実現はできませんし、いきなり謎解きやりたい!だけで行っても「は?」となることうけあいです。単なる趣味ではなく、町全体に何らかのメリットを生み出すことを目的とした建て付けにすることを前提に、町や町の観光協会に提案することにしました。

 まずはじめに、商材として近年のブームだと強調。私がリアル脱出ゲームやボドゲにハマって生きて来たこの10年ほどで「謎解き」の人気と認知度は随分高まったように思えます。松丸亮吾さんのブレイクっぷりなんかは、かなり象徴的ですよね。訪れる人に手にとって貰える可能性は充分有り得ると思いました。ですが、役場や観光協会にも、軽く話してみると「謎解き?なにそれ?」な感じはあったので、少し自分の感覚に対する自信が揺らいだ覚えもありますが、まあすぐに忘れることにしました。

 そして、全体へのメリットを演出するために重要な要素だと考えていたことがあります。それは、ひまわりの里の抱える問題に、

①ひまわりの里での滞在時間の短さ
②観光センター利用率の低さ

が、活性化協議会などで議論されていたことです。

 ①滞在時間の短さは、つまりお金をほとんど使わずに見て帰る客が、相当数いることを意味します。前回の記事の通り、現在のひまわりの里は無料です。それはつまり、なにか商材がないと、税金か善意の寄付に頼らなければ、維持すらできないことを意味します。畑を見て、さっと帰っておしまいというルートの方が、観光客の中でもかなりいるようです。

 ②も似たようなものですが、最大の要因はひまわりの里の構造にもあります。観光センターとは、売店が集約された施設なのですが、ここ以外、ひまわりの里には何も売ってません。唯一の自販機も、観光センターのすぐ側にあります。あの畑の広さをもってして、なんでそんな感じか、随分もったいない話ですが、まあ色々あるんです。そして、駐車場からひまわり畑までは、観光センターを素通りして行けます。車から店より、車から畑の方が近い位置にも駐車場があります。そりゃあスルーもします。ちょうどそこから自販機も見えるので、買ってすぐ帰るか……ともなるでしょう。

 

 今回の謎解きは、これらの課題の克服に向けた第一手として提案することとしました。遊べば遊んだ分長くいる。そして観光センターで飲み物くらい飲みたいし、椅子に座ってゆっくり考えたい時もあるでしょう。謎解きを買って、畑を見て回りながら遊んで、そして観光センターに寄ってから帰るという流れを一つのルートとして来場者に示すことを開催意義に据えて、各機関に納得の上で協力をもらおうと考えたわけです。(あと、こうしておくことで、あわよくばうまくいかなかった時に助けて貰おうという期待もありました。)

 

 そんなこんなで、ぶっちゃけ後づけ的な理屈を捏ねくり回した企画書を書き、本気度を演出して、趣味と実益の謎解き開催を目論んだわけであります。

 

 とりあえず、今回はなぜ謎解きを選んだかを中心に書いてみました。まあ大半が趣味ですが、無理のない理屈を組んで、全体的な観光地としてのルートを提示する、という意味合いがあるよ、というお話でした。

 次回は、実際に制作者様と巡り合うまでのあれこれになるのかな?という感じです。

 それでは、どうもありがとうございました。

謎解き企画やりました①ひまわりの里の「余白」

 閲覧頂きありがとうございます。今回からは、地域おこしの一環として始めた謎解きイベントについて、その経緯や目的を紹介してみます。初回はとりあえず、ひまわりの里についてを中心に話します。謎解きの実現にむけて動き始めるのは次回からなので、飛ばした方が良い方も多そうですのでお断りしておきます。

 

 まずはじめに、私の住む北竜町は農業と「ひまわりの里」を中心とした観光の町として、振興を目指す町です。約23haのひまわり畑は、北海道の中でも観光地としてかなりの人気があり、一夏の間に毎年20万人を超える観光客が訪れています。このひまわりの里は入場、駐車場料金ともになんと無料!すごいですね。町の農産物ブランドも「北竜ひまわりライス」「ひまわりメロン」「ひまわりすいか」と銘打つなど、里は無料とはいえ、実際の経済効果は、(詳しい数字は今、手元にないのでまたの機会にしますが)かなり大きいものと思われます。

 

 さて、ひまわりの里の発足から既に36年。町の人口は先日、1700人を切りました。町民が「作った」ひまわりの里は、今の我々から見れば、町に「ある」ものとなりました。コロナ禍を経て、また観光地としての在り方を見直す機会も増えました。

  議会では「やっぱりお金をとるべきでは?」といったことも議論されている様です。私が参加している活性化協議会でも同様です。

 今までも「協力金」という、まあ募金ですね。これを集めてなんとか維持していこうという活動は続いています。里は無料であるものの、その景色に感動して、対価の様な気持ちでも協力金を払って頂けているのだろうなと想像しております。ですが、やはりこれは訪れて下さった方の善意によるものであり、この不景気と格差の世でそれが続くのかは不透明だと思います。そんな中、観光地としての魅力を高めつつ、有料化していくという議論は自然な流れと言えるでしょう。

 

 しかし、ここで私は静かに狂っているタイプの人間ですので、感性や考え方がねじ曲がっていることを断りつつ、主張に入らせて頂きます。

 私は、無料であるからこその魅力として一つ強調したいことがあります。それは、ひまわりの里が、町民に限らず繋がる人々が、なにかしら活動を行うための空間や時間を残していることです。これを、私はひまわりの里にある「余白」と表現しようと思います。これを失うことが心配なのです。

 「余白」は一見、何もないデッドスペースです。何を生産しているわけでもなく、誰かが必要としてるわけでもない。明日も明後日も、来年もそのままかもしれません。ですが、いつか誰かがなにかするときに、いつか使える場所であるという大切な役割があります。そして、その「余白」があるからこそ、なんの場所にするか人が頭を捻る機会を生むのだと思うのです。

 私は、都会にはなかなかみられないこの「余白」がとても魅力的に映るのです。

 

 有料化を目指すには、ある程度の全体構想に沿った里の整備、構築は不可欠となります。これを実現すれば、人の流れをつくり、無駄のない、効率よい順路を計算された観光名所が生まれるでしょう。そこには新しいアイディアも生まれそうです。これも別に悪いものではないし、売店や商工会も稼ぎ時ですから頑張るでしょう。お金を取る以上、そこには顧客ニーズを見据えた計画性が勝負の分け目になりますし、それは健全な競争ですから、特に間違ったものだとは思いません。

 ですが、その過程は、乱暴に言えば、如何に無駄を省き、効率化していくかという議論に感じられてしまうのです。それは実質、「余白」を減らすこと自体を目的とするものとなりかねないことが心配なのです。

 

  ひまわりの里に残る「余白」を巡り、町民が新しい発想や活動をぶつけ合う。これができればもっと他にはない観光地になるのではないか。そして、私自身も刺激の中で楽しくこの町で暮らせるのではないか。これが一番望んでいるところです。

 こうした考えの元、とりあえず思いついて、今回の「ひまわりの里オリジナル謎解き」の開催に動き始めました。なんで謎解きなのかは、長くなったので次回とします。

 

 さて、長くなりましたがここまで。また宜しくお願いします。