北竜町農家のなんとなく

北海道北竜町の農家がほそぼそ考えたこと。

垂れ流す趣味。アーティスト矢野絢子さんについて

 最近、タバコを減らそうとiQOSにしてみました。いいものですね、りんちくです。

 今回は完全に趣味の話です。超オススメアーティスト矢野絢子さんについてです。「あっそ」と思って読まない人も、貼ったこれだけでも聞いてみて下さい。マジで。ピアノの弾き語りを中心としたシンガーソングライターです。力強い歌声と、素直ながら深く心を揺さぶる歌詞、というより詩といったほうがしっくりくるかもしれません。人を選ぶかもしれませんが、私は磔になるほどぶっ刺さりました。

 

https://youtu.be/uWP4CGYMzIU?si=rJ4Y-d9YOmwp8FiD

https://youtu.be/aQpRwt-I998?si=9c_xxA4vf1KwvEHV

 

 入口として紹介したい曲は無尽蔵にあるのですが、とりあえず2曲、YouTubeで拾えたものだけ。御本人がYouTubeライブ配信もしていますし、アーカイブが残るものもあります。今年の夏の甲子園に初出場した高知中央高校の校歌『僕らの学び舎』も手掛けており、校歌としては非常に珍しい曲調が注目を集めていました。その影響か、『ニーナ』がバナナマンさんのラジオで、なんとフルで流れたと風のうわさ(X)で聞きました。この11分超の大作が……!(この歌については、近日ひたすら語った記事を公開予定です)

 

 この方、高知を中心に活動されているアーティストなのですが、以前はメジャーデビューもしており、Mステでタモさんと話したりもしてました(私は全然知らなかったのですが)。ひょっとすると超名曲『てろてろ』などは聞いたことがある方もいるかもしれません。今回は、初めて行ったライブの思い出を書きます。需要なぞ知ったこっちゃあありません。

 ※記録がないので、曲目、MC、会場の雰囲気諸々は記憶のものです。正確ではありませんのでご了承を。

 

 私がこの方の曲に出会ったのは、大学生だった2010年ころでした。寮に住んでいた時に、同室の先輩がよく聞いていたので、凄く耳に残ったのです。ちょうどバイト代があったタイミングで札幌に来られたので、一人でライブに足を運んでみました。このライブは、今でも体に刻み込まれているように思います。

 会場は大通り沿いの小さなライブバー。ワンドリンク制の3500円ほどだったと記憶しています。開演の15分前くらいに到着し、雰囲気のいいBGMのかかる明るい店内に入ると、入口近くの前から2列目あたりの椅子に腰掛けました。観客は2、30人ほど。頼んだハイボールを飲んで、少し疲れていて眠かったのでウトウトしかけた頃に、BGMと明かりが落ちました。そして、スポットライトに照らされてトコトコと矢野絢子さんが登場。ピアノにつくと、すぐに演奏が始まりました。

 なんとなく、最初の印象は「凄く上手な子どもが遊んでるようなピアノ」に聞こえました。楽しげな空気のなか、ほんの少しの緊張が混ざっているのを感じた気がします。前奏が終ると大きく息を吸い、次の瞬間には小さなライブバーがぶっ壊れるかと思うくらい、空気が震えました。肌が痛くなるほどの声量で、脳の奥にねじ込まれるような詩の世界。軽い気持ちで行ったライブでしたが、一瞬も取りこぼさないよう、必死に聞いていました。

 可愛らしくポロンポロンとピアノを鳴らしながら、なんか手稲の方にいい温泉があったとかの気が抜けるMCで、すこし落ち着いたと思ったらまた気が向いたかのように演奏に入る。『ゼンマイ仕掛け』が始まると、全員が緊張で固まったかのようになりました。歌い終わると「全然予定してなかったんだけど、なんで『ゼンマイ仕掛け』歌ったんやろ?」ととぼけたような語り。また演奏に入り、『一人の歌』が始まった瞬間、奥に座っていた美人なお姉さんが口を抑えてボロボロと泣いているのが目に入りました。音楽を浴び続けていたら、あっという間に時間は過ぎていきました。確か最後は『青いブーメラン』。前奏とともに「今日は幸せに歌えました。皆の耳があったから」という締めの言葉とともに、夢のような時間が終わりました。

 なんだか虚脱感の様なものを味わいながら、帰路はまさにバケツをひっくり返した様な雨。サインをもらったCDを守りながら、芯まで濡れて寮へと帰りました。

 

 こんなライブの経験を経て、東京や福岡に住んでいた時も仕事を早めに抜けて度々ライブへ行きました。どのライブもかなりリラックスして臨んでいらっしゃる様に見えました(バイオリンのシマフミさんもいることが多いのもあるかと思いますが。シマフミさんめっちゃ美しいです)。今思うと、この最初のライブは比較するととびきりの緊張感があって、それ故の凄みみたいなものも感じた様に思えます。どちらも代えようのない素晴らしさです。

 10余年たった今も機を見て足を運んでいるのですが、先日旭川に来られたライブは、なんと私を入れて観客3人。なんという贅沢。なんかゆっくり話せて感無量でした。北海道にはこれからの毎夏くるつもりとのことでしたが、また来て下さるのでしょうか……?

 

 今後、この方の曲それぞれを聞いて私が感じた素晴らしさも記事にしたいです。誰も読まなくても全く構いません。垂れ流します。この方、200曲以上あって、語りたい曲がめちゃくちゃあります。記事のネタには一生困らない。

 本日は以上です。一応、最後にiTuneでも貼って終わります。閲覧頂きありがとうございました。

矢野絢子

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